2013-11-11

FOLIGATTOとGULLIVERIANA おすすめコミック


この本がオススメ。この前のコミティアにも来日していたニコラ・ド・クレシー氏の翻訳版『FOLIGATTO』。クレシーさんのこの本は実は彼が1991年に描いたいわばデビュー作なんだそうです。バンドネシネに影響されたというよりエゴンシーレとかクリムトとかがアカデミックなアートが好きだったから、自分にしか出来ない表現で作品を描こうと初期から思っていたんだそうですが、だからといって最初からこんな風に描けてしまうって天才としか言いようがない!想像力、観察眼、表現力が満ちあふれています。

そしてこの本も変ですよ~。イタリアコミック界の巨匠ミロ・マナラ氏の『GULLIVERIANA』。いずれも原正人さん翻訳です。ほんと原さんのおかげで近年は続々と翻訳されていなかった名作が日本語版で出版されるようになりました。今回もパイ・インターナショナルの大場さんとこから2冊出ていていろんな作家さんも推薦のコミックです。『GULLIVERIANA』は女性版ガリバー旅行記。でもって絵がとにかく上手くて色彩も表現力も美しい!なんだけどエロくて笑っちゃう。思わず、なんだこれ~と声を上げたくなります。そういう発想できたか!(さすがイタリア人)と驚きそして笑えます。そういやー学生の時ちゃんと読んでみなよと勧められてスウィフトの『ガリバー旅行記』を読んで、フウイヌムの章はヤフー達とのやり取りを想像すると気持ち悪くてすごく衝撃的だった。名作と言われる原作って意外と断片的にしか覚えてないことも多くて(映画もだけど)改めて読んでみるのもいいかもしれないな〜と思いました。
ハードカバーの本が店頭で沢山出てくると嬉しくなります。これから弊社でも特別バージョンな本を企画しているのでもっと紙本来の楽しみ方が出来るものを世の中に出していきたいです。
☆六本木のABCで入り口から画集コミックなどのところにいく階段壁面に『ガリバリアーナ』の展示をしていますよ。